アルゼンチン・ブエノスアイレス発のフレグランスメゾン、FUEGUIA（フエギア）の「Milonga Verde（ミロンガ・ヴェルデ）」を本日はご紹介いたします。
アルゼンチン・ブエノスアイレス発のフレグランスメゾン
「Fueguia（フエギア）」とは
瓶に収まりきらない「芸術と学術の小宇宙」
画像出典：Fueguia 公式サイト
Fueguia 1833
Fueguia（フエギア）は、2010年にアルゼンチンで生まれた、最高品質の植物由来の香料のみで構成されるフレグランスメゾン。
画像出典：Fueguia 公式サイト
創始者でありブランドの調香師でもあるジュリアン・べデル自身が愛する詩やタンゴ、パタゴニアの豊かな自然といった、香りの概念を覆す文化的なコンセプトが特徴のブランドです。
詩やタンゴを愛する調香師ジュリアン・べデル
ご紹介するブランド、Fueguia（フエギア）全ての作品を手がける、一人の調香師ジュリアン・べデル。
画像出典：GQ JAPAN
詩や文学を愛し、自身がギター奏者、そしてタンゴの踊り手であることは彼の作品のコンセプトからも容易に伺えます。
私が彼の作品の中でも特別好きなのは、アルゼンチンの詩人ボルヘスにインスパイアされたシリーズ「リテラチュラコレクション」。夢や迷宮、無限と循環、架空の書物や作家をモチーフにしている幻想的な作風から着想を得ています。どんな物語か、香りから想像するのもとても面白いですよね。
Fueguia 1833はこちらから
画像出典：Fueguia 1833 公式サイト
・調香師ジュリアン・べデルが作る作品は、詩や文学、タンゴなど、香水の域にとどまらないまさに「芸術と学術の小宇宙」と呼べるもの
・リテラチュラコレクション、ムスカラコレクションなどが代表的。コレクションのテーマを紐解くのが楽しいブランド
Fueguia 1833に込められた想い
Fueguia（フエギア）というブランド名は、自然主義者チャールズ・ダーウィン、海洋探検家のロバート･フィッツロイ、 Tierra del Fuego（ティエラ デル フエゴ）の先住民の少女、Fueguia Basket（フエギア･バスケット）の出会い、 そして、その時代の偉人たちによる科学の探求へのオマージュとされています。
香水が生まれる全てのプロセスに持続可能性を意識しているのも特徴。
植物由来の素材のみを用いるなど、アルゼンチンの文化や自然、歴史をエシカルな視点から美しく表現しています。
タンゴ着想の香水「Milonga Verde（ミロンガ・ヴェルデ）」
タンゴ舞曲と踊る人々、かき鳴らすギターの旋律からイメージした香り
画像出典：FASHION PRESS
この香水は唯一、ジュリアン・べデル氏に実際に会うことが叶った時に手にしたもの。
私自身がラテンの踊りを好んでいたことからも、タンゴをテーマにした香水があると聞いてかねてからずっと気になっていた香りでした。
ジュリアン自身が愛するタンゴやギター（彼はアーティストであり、ミュージシャンであり、弦楽器製作家でもある）がインスピレーションになった「ミロンガ・ヴェルデ」は数あるラインナップの中でも本当にフエギアらしい作品だと感じます。
アルゼンチンタンゴ舞曲に合わせて踊る人々、かき鳴らすギターの旋律、夜の灯に照らされる深い木々の香り、焚き火から燻る煙、踊る人々の足元から立ち上る埃っぽさ・・・
そんな情景がこの香りを嗅ぐと一気に脳裏をよぎるから不思議です。
初めてこの香りに出会った時は、スモークやスパイスを強く感じたことからなんとなく冬っぽい香り立ちだなと直感で思ったのですが、コンセプトとして打ち出されているのは「夏の夜」。
ジュリアンにその訳を聞いてみると、拍子抜けするくらいあっさりと彼の口から発された「そんなものは気にしなくていい。好きな時にまとえばいい」という言葉を今でも覚えています。
「僕はただ、夏の夜にかき鳴らすギターの1本1本の弦の震えや、音楽に合わせて生まれるダンスの繊細な機微・・・タンゴを踊る時のそんな情景や美しいものをイメージして作ったんだ」
夏はシトラス、冬はグルマンといった、いわゆる季節を意識した香りの選び方から解き放たれた一つの体験だったと思います。
夏の夜、甘く香る煙とスパイス。
焚き火・樹木・煙・・・お香のような深いオリエンタルとスパイシーさを楽しむ香り
FUEGUIA（フエギア） Milonga Verde（ミロンガ・ヴェルデ）
夏の夜にかき鳴らすギター、アルゼンチンタンゴに合わせて踊る人々・・・そんな情景をイメージして生まれた香水。
創業者自身も愛するタンゴやギターがテーマになったフエギアらしい作品の一つです。
トップノートにスパイシーさが際立ちますが、時間が経つと深い木々を思わせるオリエンタルウッディな香りやあんこのような豆科植物の甘みを感じます。
参考価格：37,400〜61,600円税込
※2024年2月12日時点の情報です。
最後に
画像出典：FASHION PRESS
最後までご覧いただきありがとうございました。
本日は、FUEGUIA（フエギア）の「Milonga Verde（ミロンガ・ヴェルデ）」をご紹介しました。
香水好きが最後に辿り着くとも言われるフレグランスメゾン、Fueguia（フエギア）。
香水を通して、アルゼンチンの自然や文学・ストーリーを知る楽しさを体感していただければと思い、ご紹介いたしました。
お近くに店舗がある方は、ぜひ一度、足を運んでみてくださいね。
