静寂に包まれた京都の寺院。
朝の澄んだ空気の中、風に乗ってほのかに漂う、お香の香り。
苔むした庭と整然と並ぶ石灯籠が視界に広がり、まるで時間が止まったかのような感覚に陥る。
お堂から漏れ出るお香の煙が、木々の間をくぐり抜け、静謐さのなかにどこまでも落ちていくよう。
しん、とした静けさの中でお香の香りに包まれる、心洗われるひととき。
そんな、日本人の感性に訴えかけるお香のような香水、Comme des Garcons(コムデギャルソン)の「KYOTO(キョウト)」を本日はご紹介いたします。
「反骨精神」と「見たことのないもの」がコンセプト。
日本三代ファッションブランドの一つ「Comme des Garcons(コムデギャルソン)」とは
「黒の衝撃」「ボロルック」など既存のファッション概念の破壊と再構築に果敢に挑戦してきた、革新的なブランド。
Comme des Garcons(コムデギャルソン)は、1969年に日本で創業した、立体的なカットワークや、ドレスやジャケットなど既存デザインの再構築をクリエーションに反映した国内屈指のファッションブランド。
ヨウジヤマモト、イッセイミヤケと並んで、日本三代ブランドに肩を並べます。
ファッション界において広く名を馳せているブランドですが、皆さんはギャルソンのフレグランスについてご存じでしょうか。
画像出典:Felice 公式サイト
コムデギャルソンのパルファムラインは、1994年にパリで設立されました。
コンセプトは、「アンチ・パフューム」。装いを“完成させる”香りではなく、自分自身を“奮い立たせる”香りをデザインコンセプトとしています。
Comme des Garconsフレグランスの歴史を簡単にご紹介
ここでは、Comme des Garcons(コムデギャルソン)のパフュームシリーズを簡単にご紹介します。
ラグジュアリーブランドとしては珍しく、多くのラインを展開しているコムデギャルソンですが、
香水においても、様々なシリーズが発表されています。
家具ブランドとのコラボレーションや、世界的なアーティストPharrell Williams氏がディレクションに携わった香水など、
ギャルソンらしく、かつての香水にはなかったような組み合わせやインスピレーションから生まれているのが面白いですよね。
今回ご紹介するINCENSEシリーズの他にも、たくさんのラインナップが発表されていますので、
ぜひ自分の表現にぴったりな香水を見つけてみてください。
Comme des Garcons PARFUM シリーズ
シグネチャーは、コムデギャルソンパルファムシリーズ。
アシンメトリーのボトルデザインが特徴的です。
中でも、Concrete(コンクリート)は、香水とはまるでかけ離れたアイデアソースがセンセーショナルな作品。
画像出典:MoMA Design Store
シーズンごとに新しいテーマの作品が発表されますので、ぜひそれぞれのコンセプトを見てみてくださいね。
PLAY シリーズ
画像出典:MoMA Design Store
こちらは、ファッションラインの方でもおなじみ、ハートマークのアイコンで親しまれているPLAYシリーズ。
レッド、グリーン、ブラックのテーマで3つの香りが発表されています。
ファッションと合わせて身に纏うのが楽しいシリーズです。
Olfactory Library シリーズ
画像出典:Kaori cafe
オルファクトリーライブラリー=香りの図書館。
ギャルソンの嗅覚の歴史全体を記録するための香りのライブラリーが、こちらのシリーズです。
過去75種類以上もの香水を発表してきたギャルソン。コアなファンの方に特におすすめしたいラインナップです。
INCENSE シリーズ
画像出典:MARKオンラインストア
そして、本日ご紹介するINCENSEシリーズ。
こちらは、宗教的な史跡やお寺がある世界の都市をイメージしたシリーズです。
お香が持つ神秘的な力がテーマになっていて、どの香りも深く深呼吸したくなるような心洗われる香りが特徴的。
お気に入りは見つかりましたか?
他にも、ここでは紹介しきれないラインナップも発表されていますので、気になる方はぜひ調べてみてくださいね。
Comme des Garcons parfumsはこちらから
画像出典:MoMA Design Store
・香水においても、75種類以上の香りを発表。香りの図書館シリーズ、お香のシリーズなど多彩な表情を見せるラインナップが特徴
日本の古都、京都をテーマにした香水「INCENSEシリーズ KYOTO」
静謐なお寺をイメージした「お香」のような香水
SERIES 3 INCENSEは、宗教的な史跡やお寺がある世界の都市をイメージしたシリーズです。
もともと私自身も、香水より先に親しんでいたお香。
日本の文化にも深く根付いているからこそ、日頃から暮らしに取り入れている方も多いのではないでしょうか。
しかし、お香のようなくぐもった香りを香水で表現するのは難しいものです。
煙というのは、水から一番遠い存在でもあるから。
このKYOTOという香水は、そんな概念を覆すように、
お香に感じる神聖な印象や静謐な美しさを見事に表現していると思います。
深い森林の奥、もしくは古い日本家屋の木を連想させるような、神聖で静謐なウッディ香水
Comme des Garcons(コムデギャルソン) KYOTO(キョウト)
インスピレーションは、京都のお寺。
インセンスやサイプレス、シダー、ベチバー、パチュリなどいわゆる「香木」を連想させる香料をたっぷりと使った香水。
トップノートからラストノートまでの変化が大きくなく、身に纏った瞬間から落ち着いた深い森林のようなウッディノートを楽しめます。
お香を炊いた後のような、木の残り香のような心地よさが長く残り、個人的な木の甘みを強く感じられるところが非常に好きな香水です。
日本らしい香りが好きな方や、木々のリラックスできる香りが好きな方には大変おすすめの1本。
参考価格:15,400円〜27,940税込
※2024年6月16日時点の情報です。
最後に
画像出典:MARKオンラインストア
最後までご覧いただきありがとうございました。
本日は、Comme des Garcons(コムデギャルソン)の「KYOTO(キョウト)」をご紹介しました。
香水よりもむしろお香が好きだった方や、いわゆる「寺系香水」が好きな方にぴったりの香水。
他にも面白いコンセプトのラインナップがたくさん発表されていますので、
ファッションでComme des Garconsを知っていた方も、これを機にぜひ香りを試してみてくださいね。